続ける

第5回 自分がいちばん輝くメイクを目指して

紙が変われば,絵の描き方も変わる

「年齢のせいか,昔みたいにメイクが栄えなくなってきた…」年齢を重ねて,ふと鏡に向かってため息をつきたくなることもあるかもしれません.そこで考えてほしいのが,昔と同じ方法でメイクをしてはいないでしょうか? 昔のままのメイクが似合わなくなるのは,考えてみれば当たり前のこと.なぜなら,メイクは変わらなくても,それを乗せる「肌」は年齢と共に変化していくからです.
わかりやすいよう,肌は「紙」,メイクは「絵」と考えてみましょう.若い頃はハリがあってさらさらしていた紙が,年齢を重ねるにしたがってヨレてきたりざらついた紙に….紙が違えば,もちろん道具の選び方や使い方は違います.若い頃と同じメイクをしても,上手く乗らないのはこのため.だからこそ,今の「紙」に合う「絵」を描く方法を知ること,つまり今の肌に合ったメイクのHow toを知ることが大切なのです.

“元気な表情”に出会えるメイク

ところで,今のメイク方法は,誰かから教わったものでしょうか? 若い頃に友達同士でメイクをしてみたり,雑誌を読んで研究したり….メイクというのは,日々行うものなのにも関わらず,きちんと教えてもらったことがないという人が大半です.せっかくなら,この機会に正しい方法を勉強してみて下さい.
まず行いたいのは,「絵を描く紙」である「メイク前の肌」をキレイに整えること.ハリのある紙の方が,薄づきでもキレイな絵が描けますよね.今までの連載を参考に,血流マッサージやふきとり洗顔などを行い,肌をしっかりケアしておきます.そこではじめて「元気になる」メイクの基礎ができます.
かづきメイクの目的は,“流行”を追い求めるのではなく,今の自分の“元気な表情”を生み出すこと.元気でいきいきとした自分に出会えるメイクなら,きっと鏡に向かう時間も楽しいものになると思います!

実践 元気な表情を作るポイントメイク

白目がキレイな目を作る

いきいきと元気な印象に欠かせないのが,「白目がキレイなキラキラした目元」.ぼんやりとくすんでいると,どうしても疲れた雰囲気が出てしまいます.
元気な目元作りのポイントは,「白目を栄えさせる白ライン」と「上向きのアイライン」の2つ.キラキラと輝く,はつらつとした瞳を目指しましょう!

STEP1:ホワイトペンシルで白目をキレイに見せる

下まつ毛の生え際に,ホワイトペンシルで白いラインを入れます.白目の部分が大きく見えるので目もパッチリして,白目をキレイに見せることができます.

ホワイトペンシル

STEP2:下から上に向かって,一気にラインを描く

コントラストがはっきりする黒のアイラインペンシルを使って,目の下1/3の位置から,目の上2/3の位置まで目のキワに一気にラインを描きます.上下のラインを繋げ一気に描くことで,上向きのキリッとした印象の目を作ることができます.

STEP3:ラインを自然にぼかす

アイシャドーブラシもしくは綿棒を使って,描いたラインを自然にぼかします.

ほら,上がってみえますね

ここがポイント
リキッドアイライナーできりっとした目元に

よりくっきりした目元を作りたい場合は,リキッドアイライナーを使ってみてください.ペンシルで描いた上からリキッドアイライナーを入れ,目尻をほんの少し上げて描きましょう.

口角の上がった,いきいきくちびる

口角が上がっていて潤いのある唇は,若々しさの証.メイク時も,単に色を乗せるのではなく,口角を意識してみてください.ポイントは,上下の口角を繋げ,塗り残しのないように描くこと.口角がキュッと上がり,清潔感のある印象を作ることができます.

STEP1:くちびるの輪郭を描いてから,内側を塗る

コシのある平筆に口紅をとり,図の順番に沿ってくちびるの輪郭を描きます.その後,中を塗りつぶします.

STEP2:口角は繋げて描く

口角を描くときには,口元を指できゅっと上げながら,閉じた状態のくちびるに筆を差し入れ,半回転させるように描きます.

みずみずしいくちびるを作る,グロステクニック

ふっくら&みずみずしいくちびるを作るのに欠かせないのが「グロス」.上記の手順で口紅を塗ったあと軽くティッシュオフ,その上からつけるようにしましょう.くちびるに対して直につけると,不自然なテカりが出てしまうのでNGです.