用語 | 解説 | 補足 |
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R | ||
RF(リウマトイド因子) [rheumatoid factor] |
リウマトイド因子は自分の免疫グロブリン(IgG)に対する抗体(IgM)です.リウマトイド因子は,関節リウマチの患者さまの血液中にみられる自己抗体で,関節リウマチの診断に役立ちます. 関節リウマチ患者さまでは80%にリウマトイド因子の異常高値が認められます.しかし,発病初期では高値となるのは50%程度であり,全経過を通じて20%の患者は陰性を示すため,確定診断には使用できません.疾患の活動性が高い場合には高値となり,症状が改善するに従い低下します. | |
ROM(関節可動域) [range of motion] |
肩,膝,肘,股等の関節の動く範囲をいい,関節構造,筋,腱,靭帯,皮膚の伸展具合,筋緊張などにより決定されます.リハビリ時の運動療法として関節可動域訓練(自動運動,介助運動,他動運動)があります. | |
S | ||
SAA(血清アミロイドA) [serum amyloid A] |
炎症刺激により産生されたサイトカインの作用により,肝細胞で産生される血漿たん白です.C反応性たん白(CRP)と同様の急性炎症たん白で,急性炎症時に急激に増えるため,炎症の指標として検査されます. | |
SAS(中下位頸椎亜脱臼) [subaxial subluxation] |
関節リウマチにおける頸椎病変は,環軸関節病変と中下位頸椎病変に分けられます.中下位頸椎は比較的脊柱管やクモ膜下腔が狭いため,椎体のすべり症である中下位頸椎亜脱臼を生じます. | |
SF-36® | QOLの評価に広く用いられる評価法で,科学的な信頼性・妥当性を持つ尺度です.身体機能を含む8つの尺度に加え,健康状態の変化について1つの質問項目が設けられています. 米国で作成され,現在,50ヵ国語以上に翻訳されて国際的に広く使用されています. | |
Sharp法 | Sharpらにより考案された,関節病変評価法.手の骨びらんと関節裂隙狭小化を別々にスコア化したもので,また両者を合わせた総Sharpスコアで関節破壊の程度を評価する方法.骨びらんと関節裂隙狭小化をそれぞれ手の27ヵ所で判定します. | |
Steinbrockerの機能(class)分類 | Steinbrockerにより考案されたもので,関節リウマチにおける機能障害の程度をI〜IV段階にクラス分けしたもの.段階が進むほど重度となります. | |
Steinbrockerの病期(stage)分類 | Steinbrockerにより考案されたもので,関節リウマチの進行(病期)を単純X線画像及び周囲組織の所見からステージ I:初期,ステージ II:中等度進行期,ステージ III:高度進行期,ステージIV:末期の4病期に分類されます. | Larsenのgrade分類 |
T | ||
TNFα(腫瘍壊死因子α) [tumor necrosis factorα] |
サイトカインの一種,抗腫瘍性サイトカインで,癌細胞を破壊するたん白質を活性化させ癌細胞を壊死させるように働きますが,破骨細胞を活性化させるようにも働き関節破壊を促進させます.炎症性サイトカインでもあり,関節リウマチにも大きく関与しています.また,免疫応答に深く関わるとともに,さまざまな細胞に働きかけて,細胞の増殖・分化と炎症,発熱,ショックなどを導きます.関節リウマチの滑膜にはTNFαが多く存在し,滑膜細胞に作用して,さまざまな炎症性サイトカインのほかさまざまな物質を誘導させ,関節リウマチの症状を引きおこします. | |
T細胞 | 白血球の一つ,リンパ球は大きくB細胞とT細胞に分けられます.T細胞は主に感染した細胞を見つけて排除します.T細胞には3種類あり,それぞれ(1)指令と支援,(2)細胞を壊死,(3)活動阻止の役割を持っています. (1)ヘルパー細胞:マクロファージなどから病原菌(抗原)の情報を受け取り,B細胞に抗体を作るよう指令を出し,抗体を作るのを助けます.また,マクロファージとともに作用して,キラー細胞などを活性化させるサイトカインを放出します. (2)キラー細胞:ヘルパー細胞から指令を受けると,感染した細胞を死滅させます. (3)サプレッサー細胞:キラー細胞が過剰に反応しないように,またサイトカインなどを多く放出しないように,免疫反応を抑え,反応を完了へと導きます. |
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V | ||
VAS(視覚性尺度表記法) [visual analog scale] |
ビジュアルアナログスケール.患者さまの痛みの程度をスコア化するためのもの.10cmの長さの線における100の目盛りにおいて,考えられる限り最低の程度を0,最高の程度を100として,その中で感じる程度を指して,その数値で痛みの程度を評価します. | |
W | ||
WBC(白血球数) [white blood cell count] |
血液細胞内の顆粒球(好中球,好酸球,好塩基球),リンパ球,単球の総数で,静脈血1mm3中の球数で示します.血液疾患のほか,感染症などの各種疾患の診断に用いられます.正常値は成人で3,000〜10,000/μL(mm3). | ESR |
その他 | ||
γグロブリン | 抗原が体内に侵入した際に免疫反応によって体内でつくられ,抗体としてはたらくたんぱく質で,血液や体液の中に存在します.次回抗原の元となった異物や病原体などが体内に侵入すると特異的に結合して,体内から除去するように働きます. |