用語 解説 補足
マクロファージ 白血球の一つ.血管から抜け出した白血球の仲間が局所で成熟してできます.免疫システムの一部を担うアメーバ状の細胞で,全身の臓器組織に広く分布します.強い食作用のある大型細胞で,生体内に侵入した細菌,ウイルス,又は死んだ細胞を捕食し消化します.  
免疫吸着療法 抗原抗体反応などにより自己抗体や免疫複合体などの有害成分を吸着・除去する方法です.全身性エリテマトーデスと悪性関節リウマチで保険適応となっています. アフェレーシス
免疫グロブリン(抗体) 抗原が体内に侵入した際に免疫反応によって体内でつくられ,抗体としてはたらくたんぱく質で,血液や体液の中に存在します.次回抗原の元となった異物や病原体などが体内に侵入すると特異的に結合して,体内から除去するように働きます.  
免疫複合体 組織に沈着すると組織障害をおこす免疫複合体は,抗原抗体反応によって形成され,自己免疫疾患との関連が指摘されており,全身性自己免疫疾患の活動性の指標として測定されます.関節リウマチ,全身性エリテマトーデスなどの全身性自己免疫疾患のほか,悪性腫瘍,肝炎などでも異常値が出ます.  
モノクローナル抗体 1つの抗体産生細胞(B細胞)からは1種類の抗体しか産生されないこと,単一の抗原特異性を示すことを利用したもので,単一(モノ)な抗体産生細胞のクローンを分離して作られたものをいいます.特定の抗原に作用します. 抗TNFαモノクローナル抗体
生物学的製剤
抗サイトカイン療法
リウマトイド因子(RF) リウマトイド因子は自分の免疫グロブリン(IgG)に対する抗体(IgM)です.リウマトイド因子は,関節リウマチの患者さまの血液中にみられる自己抗体で,関節リウマチの診断に役立ちます.関節リウマチ患者さまでは80%にリウマトイド因子の異常高値が認められます.しかし,発病初期では高値となるのは50%程度であり,全経過を通じて20%の患者は陰性を示すため,確定診断には使用できません.疾患の活動性が高い場合には高値となり,症状が改善するに従い低下します.  
リウマトイド血管炎 関節リウマチ患者さまに,血管壁の細胞の壊死や血管での炎症がみられる場合をいいます.皮膚や末梢神経などの限局性のもので生命的予後が良好な末梢型と,皮膚だけでなくさまざまな臓器でみられる予後不良の全身性リウマトイド血管炎があります.  
リウマトイド結節 関節リウマチ患者さまの20〜30%にみられる皮疹で,0.5〜数cmの痛みのない硬くドーム状に盛り上がったものです.肘などの圧迫を受けやすい部位,膝,お尻,後頭部などに発症します.  
理学療法士 医師の指導のもとに,運動療法,物理療法などによる治療を行う国家資格の専門職.障害のある患者さまの基本的身体運動機能(腕や足の曲げ伸ばし,立つ,座る,歩く,走るなどのさまざまな動作機能)を回復させ,速やかに元のように社会生活できるようにサポートする職務をいいます.
障害が残ったときに,社会生活を送るために住宅改造(手すり・浴室・トイレの改装・屋内の段差をなくすなど)・在宅ケア(訪問リハビリ)なども行います.
作業療法士
パラフィン浴
リバウンド現象 ステロイド薬などの服薬を急に中止することで,関節リウマチや膠原病の症状が一時的に悪化することをいいます.